瞬間の断片

こぼれだす

東京

 

 

久しぶりのお上りさん♪

 

せっかく時間が空くのだからと、東京の友人と夕方から目いっぱい行きたかったお店を満喫した。

友人の池波正太郎好きから煉瓦亭へ、恥ずかしながら読んだ事ないけど、本の中で本当においしそうに書かれているそうな、

二人だけど欲張って、ハヤシライス/ポークかカツ/エビグラタンを注文。

ほくほくと運ばれて目の前に置かれる度に、二人して声を上げながら見つめ。

ハヤシライスは私が知ってるようなさらっとして薄いものではなく、まるでカレーのようにカレーよりもっとどろっと黒く、存在感のある玉ねぎとそこに大き目ごっろっと牛肉がはいっていてうれしくなるものだった。食べてみると香ばしいような、初めての味だった。

ポークカツは分厚くて大きく、そこにナイフを入れるとサクッと、絵にかいたような想像に易いうれしい音。くどくない油、そして柔らかく、池波正太郎は若いころこれを3枚平らげるほどだったというが私もペロッと行けそうな気持ちになった。

エビグラタンは上の少しの焦げ目がおいしそうな見た目をより加速させる。あふれるほどのホワイトソースがわくわくしてスプーンを入れるとさっと中のソースが溢れて。

マカロニはパスタかと見間違えるようななが~いマカロニで不思議、でも全然それが楽しくて、ホワイトソースによく絡んで合間に挟むエビのプリプリの触感が堪らないといった具合で。もっともっと、次にこれ、次にあれ、と口に運ぶうちあっという間に完食。

 

行きたいバーに行くにはまだ時間が早く、どうしようとこれは甘いものを、デザートを。

とのことで、資生堂パーラーに。建物から銀座だ、銀座にふさわしいといった外観に。

胸を躍らせて店内へ。人生初めての資生堂パーラーに少し背筋が伸びる気持ちだった。

わたしは苺のパフェ、友人はかぼちゃとお芋のパフェを。それぞれハーブティーを合わせて。

ここでもペロッと、口にどんどん運んであっという間に。少し話し込んで。素敵な時間に。

 

わたしがずっと憧れて、訪れてみたかった、バーであるルパンへ。

とにかく名だたる文豪や著名人が訪れていたというルパン。少し入り組んだ隠れた場所にひっそり佇んでおり、扉を開けると想像していたよりずっと入りやすい親しみやすい店員さんが案内してくれた。カウンターもどの席も満員で和気あいあいと楽しくお酒をたしなむ空間が広がっていた。大人ぶって、スコッチと山崎をロックで。スコッチは多分初めて飲んだがおいしい。気持ちよく飲めた。香りも味も私にはウィスキーより好みなことに気づいた。また、絶対に必ず訪れる場所になった。

 

今回のこの3件を1日で行ってしまうというなんともなんとも贅沢な時間を過ごした。どの店も気持ちよく、また行きたい、と思えたからこそ歴史あることにも納得だった。

古い店の良さを垣間見た。すこし、いや結構贅沢な店だったが必ずまた訪れるであろう。

もうすでに週末行きたい、特別な時に行きたい店であった。